みなさんこんにちは!やまだのりおです。
第一印象とのGAPを感じた内容を今回もまた性懲りもなくツラツラ綴りたいと思っています。
お時間5分ほどある方はよろしくお願いいたします!
…
「ありがとうございましたぁ」
本日最後の来客対応を終えた。東京の店舗は業界として人手不足が続いているため、今日はワンオペレーションの接客だった。
カルディコーヒーのような大手にはかなわないが、ウチの会社の雑貨商品はそこそこ人気らしく一定の常連さんが訪れる。その口コミに惹かれ、御新規さんのお客さんも1日に3~4組訪れる。
木曜は午前中しか営業をしていないが、今日は30組のお客さんに商品をお買い上げいただいた。
商品の発注、レジ対応、接客、在庫管理…これを1人でこなすのは正直骨が折れる。ごまかしごまかし業務をさばいて、午前中だけにも関わらず僕の身体はぐったりしていた。
これだけ売上を上げているにも関わらず、人員不足で店を畳むこともあるので、「人材」というものがいかに大切かを実感している日々だった。
店のシャッターを閉じ、午後は伝票の整理や商品の発注作業。その前に一息入れたい。そう考えて、商品のサンプルのコーヒー豆を、ダイソーで300円で買った自前のコーヒーミルに入れゴリゴリと豆を挽く。
豆の香りがとても良い。インスタントコーヒーも手軽で好きなのだが、引き立てのコーヒー豆の匂いを嗅いでしまったら、手間を差し引いてももうインスタントには戻れない。
豆がひき終わったころ、従業員出入口が開く音がした。
「…こんにちは」
僕がびっくりして振り向くと、25才前後とおぼしき155cmくらいの、黒いカーディガンが良く似合う可愛らしい女性が立っていた。前髪を綺麗にそろえて、肩につかないくらいの後ろ髪をなびかせている。
僕はすぐさま思った、「誰?」と。僕のその心の声が聞こえたのか、その女性は静かに口を開いた。
「初めまして、わたしここで以前から働いていた、目黒はつね、といいます」
目黒はつね、という名前は数週間前からこの店舗のスタッフから聞いていた。2年間産休と育休で職場を離れていた従業員だということ、そしてそろそろ職場に戻ってくるという事も。
「あの…やまだ店長でよろしいでしょうか?」
僕ははっとして、その言葉に返答した。
「はい、こちらこそ初めまして。そうです、やまだのりおと申します。9月からこちらの店の店舗の責任者をさせていただいています」
僕は深々とお辞儀をした。年齢性別階級関係なく、どんな人へも丁寧にご挨拶し、お辞儀をするという誓いを立てている。
「そんな…私みたいな平社員なんかにそんなお辞儀しないでください」
「いえ、この店の方であれば、僕なんかより断然先輩です。もちろん良い意味で」
「ありがとうございます。これ良かったら…」
目黒はつね、さんは高級そうな和菓子の菓子折りを僕に差し出した。
彼女は一体何をしに来たのだろう…
続く
…
今回は長くなりそうなので途中で中断します。続きはまた次回!
それではさようなら!!
やまだのりお
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