ランニングに特別な準備はいらない
朝の4時半、僕は自然と目が覚めた。
10月にもなると、あたりはまだ薄暗い空。鈴虫の鳴き声がより静寂を強調する。
冷たくなってきた水道水で顔を洗う。メガネを外してコンタクトレンズに付け替える。最近、ICLというものに興味が出てきた。蓄財が少しずつうまく行っているので、来年あたりにはそれが実現できそうで、メガネ不要の人生を送ることができそうである。
いつものランニング用のTシャツと半パンに着替える。15年以上も走っている身からしたら、もはや作業着。笑
冷蔵庫から麦茶を取り出し、コップに1杯注ぎ、着替えながら一口ずつ口に含ませる。朝は身体から水分が抜けている状態だ。脱水症状にならないように気を付ける。
ストレッチや準備運動はほぼしない。1kmを6分程度で走るジョギング感覚のランニングだし、走っている最中に腕を回したりするためだ。走りながら身体をほぐすような感覚。
ランニングウォッチを身につけ、ランニングシューズの紐を結び、いざ外へ。
ボーッと景色を眺めながら走って散歩をするイメージ
ペースは本当にゆっくり。イメージは、誰かと走っている時に楽しくおしゃべりできるくらいのスピードだ。心地いいと感じるペースでないと、15年以上も続けられていない。
飽きが来ないように、個人的には小さな公園を周回するような走り方を避けるようにしている。街並みを見ながら走るのが好きなので、2km先の大きな公園へ。
走りながら車を見たり、新しい飲食店を見つけたり、犬を散歩させている老夫婦を眺めたり…景色を楽しみながらランニングをすることができる。運動しながら人間観察、自然観察ができることもランニングの魅力だ。
その様々な景色が刺激となり、ボーッと走っている自分の何かとリンクしていく。仕事で行き詰まった内容などが蘇ってきて、その景色が何かを訴えてくる。
ランニング中に下りてくる突然のアイディア
実は今回、職場のスタッフさんが体調不良に見舞われ、未経験の僕が来客用PCの操作と、来客一次対応をするよう社長直々に依頼があった。
本来来客用PCの操作は本来何日間かの研修が必要なのだが、今回時間がなく数時間のレクチャーにとどまってしまった。よって、練習なしのほぼぶっつけ本番となり、当日まごついた時の対処方法などがクリアにならずにいたのだ。
大きな公園につくと、10人くらいの団体さんが円陣を囲んで談笑していた。その姿を拝見し、僕の中で何かが下りてきた。
「人は一人では生きていけない。助け合いによって生きられる。仕事も一緒である」
今の会社は30店舗ほどを構えるチェーン店である。他の店舗スタッフは、来客用PCに長けている。そのチカラを借りればいいのではないか、とシンプルな答えが出てきたのである。
ランニング後の行動変容
ランニングを終え、シャワーを浴びて心身ともにさっぱりさせる。直後、とあるスタッフにで彼女の勤務時間になってから会社の携帯で電話をした。
お疲れさまです。明日のことでちょっと相談があるんですけどいいですか?
やまださん、お疲れ様です。何ですか?なんでも聞きますよ
快い返事をしてくれるスタッフの人柄に感謝だ。もちろん、こういったものを想定してじっくり年月をかけて信頼関係を構築してきたという自分の行動も生きている。
明日なんですが、うちの店舗がちょっと人手不足で僕が来客PC入力をしなければいけなくなったんです
店長自らPC作業するなんてよっぽど人手が足りてないんですね
そうなんです。そこで、イレギュラーな入力方法などが必ず出てくるので、その時に随時お電話してお聞きしてもいいですか?
もちろんです。私でよければご対応させていただきます
ありがとうございます。その時はよろしくお願いいたします
その後、何人かの他店舗スタッフに同様の依頼をした。どの方々も快く賛同していただけた。人と人とのつながりに本当に感謝である。
依頼をしたスタッフさんたちには、あとで必ずお礼をしなければ…
続く
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