若い従業員からの素朴な質問
やまださんて何でいつもそんなに楽しいそうなんですか?
今の接客業に転職してから数か月後に、従業員の女性に聞かれた。当時僕は36才。その時の女性は21才で、長い茶髪を後ろにポニーテールにした、とても明るい女の子である。見た目も可愛らしく社内でも大変人気な社員だ。
前職で「仕事の楽しさは、一緒に働く人を良く知ること」という天啓を得た。そこからの僕は結構無敵で、どんな難題も解決できる、そんな自信を持っていたし、そんな雰囲気を醸し出していたと思う。
雰囲気というものはカタチのないものだ。だがとても重要である。「空気を読む」というスキルは、その雰囲気を敏感に感じ取り、上手く立ち回る術だ。僕は、空気を読むスキルに長けていると自負している。だからこそ、自分が空気を作ることで回りがパッと明るくなる仕組みを知っている。
僕はポニーテールの従業員に伝えた。
だって楽しいんですから仕方ないです。イレギュラーなこともトラブルも、乗り越えたら楽しくないですか?普通に考えたら楽しくない、それを楽しむことが大事だと思いますよ
空気を明るくするも重くするも、人である
転職したばかりの時、ここの店舗はしんみりした状態で空気の重いものだった。接客時も笑顔がなく声も小さい。誰も面白そうに仕事をしていなかったのだ。
より重苦しい雰囲気を助長させていたのはある一人のアラサー女性従業員の影響が大きい。その方はすでに退職をしてしまったのだが、とても強烈なキャラクターだったことを今でも鮮明に覚えている。
その方の特徴は
- 常に愚痴ばかりをこぼす
- 他人の話をほとんど聞かず自分の話ばかりする
- 謝らず言い訳ばかり
ざっとこんな特徴だった。世の中にはまだこんなに社会に適応できない人がいるのか、と当時驚いたものだった。
僕が入社してそのお店に配属されると、アラサー女性社員の異質さが目立つようになった。その女性従業員の居場所がなくなって、退職になってしまったことは言うまでもない。
空気を軽くするために心がけていること
僕が空気を生み出す工夫してポイントとしていることは主に3つある。
- 口や陰口はご法度として、決して言わないことを誓っている
- 自分の話をほとんどせず、他人の話を中心に聞くようにしている
- 自分に至らない点があったと気づいたときは、すぐに謝る。言い訳はしない
この3点を守るだけで、周りは僕のことを評価するようになった。
どうしても仕事で思うことがあった時は、建設的に前向きに話を進めるようにしている。愚痴めいたものは、自分自身の耳に聞かせたくない。
空気を作るというのは、見えないものだ。だがコツが必ずある。そしてそれを実行すれば、良い空気が生み出されるようになる。
続く
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